とらとらでひとりいぐも

TigerBalm's diary   ぼぉっと生きてる第2種兼業主婦の独り言

涙がでる

台風、地震、大きな自然災害に人間は成すすべもなく飲み込まれてしまう。
津波のニュース、あまりの被害に呆然とするばかり。
日本人が被害にあっているかどうかで心象を変えてしまうのって正しくないのだろうけど、やっぱり変わってしまう。


無事成田に帰り着き、興奮気味に状況を話す人達。こういうときいつも思うのだけれど、難を逃れた人はどうしてもはしゃいでるように見えてしまう。きっとどれだけの被害をもたらしたか正確にわかってないのだ。後で、自分のコメントが繰り返しニュースで流れるたびに後悔したり自己嫌悪したりするんじゃないかと、他人事ながら心配になる。


印象的だったのは、現地での一人の男性。子どもと海へ向かう途中に、20メートルはあろうかという波を見て津波だと直感、咄嗟に子ども二人に浮き輪をかぶせ、絶対に離れるなと言いながら、流れに乗ったという。大きな物にぶつかれば死んでしまうと考えて、石や机やいろんなものの破片をなんとか避けながら、体に傷を作りまくって彼は子どもを守りきって流れ着いた。その様子を語る表情には、成田組のはしゃぎは全くない。これが当事者感覚の違いなんだろうな、と思う。


自分の命をかけて子どもを守ろうとした彼の気持ち、すごくわかる。そして守れて本当に良かったな、と思った。(私だったら無理です、きっと。)もし、子どものうち一人でも手を離れてしまったら、彼は一生自分を責めるだろう。この津波でそういう運命を背負ってしまった親もたくさんいるだろうと考えるといたたまれない気持ちになる。子どもを持って良かったと思えることは、綺麗事じゃなく自分より大事なものがこの世にあるということが実感できたことだ。恋した愛した、お前があなたが大事だ、というレベルをはるかに超えた文句なしの愛情っていうのを体感したこと。そして、自分もそうやって育ててもらったんだなぁ、と思えたこと。今回、ひとりでも多くの子どもが助かることを祈りたい。


命って、ほんとうに大切で、自然って怖い。
嫌なニュースが続く年末。子どもを殺す親、異常者、遊び半分で放火をする奴、許せない、それこそ天罰が下って欲しいと思う。