とらとらでひとりいぐも

TigerBalm's diary   ぼぉっと生きてる第2種兼業主婦の独り言

ソロモンの偽証(前篇:事件、後篇:裁判)

お正月レンタルして観ました。

本が面白かったですからね、どんな感じかと思いましたが、思いのほかよくできていました*1
柏木君のお兄さんの話、野田君のお家の話、は丸々カットされていて、特に前者は、柏木君がなんであんなキャラクターなのかという背景がわからなくなってしまうので、ちょっと残念だけど、時間的制約なんでしょうね。
本では冒頭、公衆電話にうずくまる中学生のシーンからなんだけど、そのあたりも映画では変更されていました。始まりと終わりの大人の涼子と現在の校長のシーンがやや説明くさいし、最初と最後が現在で本編が回想、というのがありきたりすぎてやや興ざめるとも思った。それよりも大人になった他の裁判メンバーを出してほしかったかな。本を読んでから映画を見る方がいいかも。映画は映画で、視覚世界の良さがありますけど。
それでも、少なくない登場人物それぞれを鮮やかに描き分ける宮部さんワールドをなるべくくずさないようにできてたと思います。
いじめその他の思春期のどうしようもないこといっぱいに向き合う子供達、その周りのいい大人、ダメな大人。裁判という形は「こんなん中学生ちゃうわー」という出来の良さなんだけど、そこに宮部さんの託す”希望”がある。だからちょっこしご都合主義なところがあってもいいのだ。何箇所か袖がぐずぐずになるくらい泣けてしまった。親目線でみちゃうんだなぁ。一緒に見てた虎子は「まったく泣けはしないけどなかなか面白かった」とは言ってました。

日記検索したら、2012年の年末に読んでました。
http://d.hatena.ne.jp/TigerBalm/20121223
感想読み返してみて…割とぶれてない単純な自分w

*1:読んだのがかなり前なので、ある程度ストーリー覚えてて程よく忘れてて、映画見るのにいい時期だったんだとも思う