グラタン・ドリア: 絶対失敗しない王道レシピからクイックオーブン焼きまで
- 作者: ワタナベマキ
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2015/11/10
- メディア: 大型本
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アクリルアミドがなんとかであまりものを焦がすなと言われると、オーブン料理とか躊躇してしまいそうになりますよね。野菜のグリル、美味しいのに。まぁバランス良く食べてる分には、直ちにどうこうなるわけではないと思いますが。
- 作者: 小手鞠るい
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2016/01/15
- メディア: Kindle版
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(以下物語の内容かなりネタバレです)↓↓↓
話は、原稿、リアル、回想とポンポン飛ぶので最初わかりづらい。だんだんと時空を超えて不思議なつながりを見せて終わるのですが、いろいろと回収されずに終わります。
●洋司の読んでいる原稿を書いたのは、昔担当した女性作家?ユキコは本名?夫と円満に暮らしながら、”S”と結ばれない恋に身を焦がす。最後は恋は死だと…空港のシーンは妄想なのか現実なのか。そもそもこの原稿が読み手としてとらえている「あなた」って誰なんだろう?夫なのか家族なのか、洋司…ではないか、洋司だとすると彼女は洋司とも関係が?とか思ったんだけど、時代がずれてるからおかしいか。
●交通事故で亡くなった洋司の妻(佐織)と幼い娘、果たして事故だったのか自殺だったのか。ユキコの原稿に、かつて涙で目を曇らせてガードレールに衝突した女がいた…という描写があり、佐織もそうだと言いたいのか。だとすれば原因は、娘の小学校担任との恋なのか、それとも娘絡み?(担任の元妻であった野坂つぐみの回想からは、彼がマザコンで幼い子供に興味があったような様子もあり)。しかし、つぐみは夫から「好きな人ができた」と言われて離婚しているからやはり佐織と?誰もが抱く佐織の理想的なイメージと不倫はもっとも遠いところにあり、担任の写真を全て切り取っていたという事からして、娘絡みの方が辻褄が合いそうだけど。
●物語のメインは、洋司とつぐみの過去と今(この二人は不倫ではないんだけど、とっかかりも終わりもちょっとややこしい)。最後ふたりはどうなるのか。恋と死はすでに繋がってしまったのか。
。。。などなど。個々の登場人物の心情の描き方はきらいじゃない感じですが、小説全体として味わうにはちょっと体力がないときに読んでしまいました。そもそも私”察し”が悪いので…いつか再読すると違う側面が見えるかも(と思って細かくメモしてみた次第)。
タイトルと装丁はラストシーンと相まって印象的。