とらとらでひとりいぐも

TigerBalm's diary   ぼぉっと生きてる第2種兼業主婦の独り言

#55目的論

生きづらさからの脱却: アドラーに学ぶ (筑摩選書)

生きづらさからの脱却: アドラーに学ぶ (筑摩選書)

タイトルみて「ママ何悩んどん?w」と虎子に笑われたのだが、そういうわけでもないけどアドラー読みたかったのである。前にもっと易しい物語調のを読んでそれはそれで面白かったんだけど、こちらを読むと前のではちょっと不十分というかアドラーの分かりやすくポジティブいいとこばっかり挙げてた気がする(結構批判された面もあるわけで)。この本は、わかりやすく箇条書きになってるわけでもなく、教科書みたいでとっつきは良くないけど、言葉はわかりやすく、大事な点は繰り返し書かれていて、とても面白い。

  • すべての問題は人的関係にある
  • 人とうまくいかない場合、過去が問題なのではない。その対人関係に改善の余地があるのにすぎない。過去のトラウマを持ち出すのは、今の対人関係の責任を曖昧にしようとしているのだ。
  • 人は原因によってではなく目的に沿って行動し、生きている
  • 私という人間を変えることはできないが、性格(ライフスタイル)はバージョンアップできる
  • 目的に到達する行動を軌跡化したものがライフスタイルである
  • 「虚栄心」←これあかんやつ

・・・などなど

理想主義であり、時に強者の理論にも思えるし、「課題の分離」と「共同体感覚」って矛盾するというか下手すると裏々ダメな方に回りそうな気もする。
でも、アドラーは面白いし、なんというか、勇気がでるのだ*1

どうせ嫌がるだろうな〜と思いつつ、「7章だけでいいからちょっと読んでみて」と虎男に渡したら、1日後「面白かったから最初から読んでみるわ」と言われた。おぉ同志w
彼も読むのは早いので、さらに翌日話して、読後感は似たようなもの、けど、心にひっかかったキーワードはお互い違いましたね*2「全てがこうはいかんやろけど、覚えておきたいことやと思った」 母も同意っす(^^*)

自分のポリシーというほどではないけど、昔から「結局人はなりたいように成っている」という思いが強く、「この世に生まれたからにはささやかでも社会貢献をして生きたい」とも。そういう自分の背中を押してもくれ、だらけた毎日の言い訳癖をぴしっと打ってもくれる本。
岸見先生って「嫌われる勇気」の著者なのね、やたら売れてるけどタイトルからし自己啓発本の類かと思って無視してた(^.^; …まぁ中身は同じことだろうけどまた読んでみるかなぁ。

*1:後で「シンプルで深淵な『勇気の心理学』とも言われている」というのを知り、そう勇気、元気でるよと納得

*2:上に挙げた「対人関係責任うやむや化」が私、「行動軌跡がライフスタイル」というくだりが息子のポイントであった。目的論は当然2人共挙げた。