全体的に暗い、
ず~っと苦労
…の半生記なんだけど、
読みながら、
読み終わって、
妙に前向きな気持ちに。
フィクションだけど、リアルな時代風俗、情景が浮かび、方言のリズムで中盤から引き込まれました。ただ生きのびねばならない、それだけが淡々と描かれる。”おがちゃ” も ”とわ” も、昔の女の人ってものすごいバイタリティーやなと思わせてくれる(さだまさしのおばあちゃん思い出した)。弱いんだけどめっちゃ強い。今のうちらとは比べられん。まぁ今ならこんな婚姻生活ひと月も持たんだろうよ…と思ったり。
女性キャラがそれぞれ善悪多様で魅力的なのに比べ総じて男はダメに描かれてますね。最初の夫も後の夫も、恋した男*1も全部ダメ、バッサリw 昔と今と大きく変わってるのは女性なんじゃ…男性は基本的にダメなままで、それに我慢してもらえてたかもらえなくなったかの違いだけみたい…というと男性に失礼ね🙏スミマセヌ)
知床は子供らが小さい時に旅行して楽しかったですが、こういう見方をするとまた違う風景ですね。
とわの孫が主人公だという (本作より先に書かれた)「ニサッタ、ニサッタ」というのも読んでみたい。
苦労の中に笑えるシーンも。それが生活ってもんよね…同じ生きるなら笑って柳のごとくしなやかにたくましく、とわちゃんに言われてる気がします😊
*1:ここの描写が女性作家らしい鮮やかさ。妄想も幻想も無ぇ汚点だべ、って感じでワロタ。