とらとらでひとりいぐも

TigerBalm's diary   ぼぉっと生きてる第2種兼業主婦の独り言

#33.34 傑作

魂のおっさん化止まらず、黒川作品が続く。これ、前から読みたかった。

巻末に藤原伊織センセイが書かれている通り、最高傑作。シリーズ2作目にして桑原キャラが完全完成、舞台は北の国です。

いっさいの社会的関心から遠い、かの桑原をして怒りをにじませる体制の理不尽なありようへの作者の静かな怒りが伝わってくる。(巻末「解説」より)

そう、伝わってきます。初版発行は2001年*1、この十数年間の出来事や現状を桑原ならどう評すでしょうね。

と言いながらも、読みながら笑ってしまうところ多数*2。ボリュームあるけどそれがまたいい、読みだしたら止まらない、最高のエンターテイメント小説です。映画化は難しいだろけど。李じいさんのキャラも良かったですね。

*1:小泉さんの訪問より前

*2:なんせ「パーマデブ」ですから