
- 作者: 東山彰良
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/05/20
- メディア: 単行本
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楽しい本ではない。現実世界でも毎日事件が起こっているのに、ドラマ「藤堂比奈子」を見て、これをずっと読んでると、気が低いレベルでずっと振動しておかしくなってしまいそうだ。
といいながら、犯罪小説というわけでもない*2。
罪とは、償いとは、人間の良心や、人が人を裁くことや、いのちと、いのちをつなぐためのこととか、ぶっとんだ世界(だけど、けっして絵空事とも思えない)に”黒騎士”が生まれて伝説となるまで(そもそもそれは真実なのか、誰かが作ったのか)、宗教言葉を交えてどんどんひっぱっていく。
「流」もこれも、最近読んだものではかなり面白い(というか”興味深い”、藤堂比奈子風ね)読書。とっつきにくさも同じだけど、ひきこまれ感もすごかった。あっちは過去、こっちは未来、東山さんすごいな、頭の中どうなってんだろ。
読了して、己の善悪基準や価値観なんて全っ然やなぁと。立派でもないし、かといってハチャメチャでもない。普通すぎる。。。ただのつまらない、誰も守れない、守ってほしいだけのフツーより下の小っこい人間で。ほんとうの嘘*3とか愛とか。なんかぼーっとしてしまいますよ。*4
でも、こういうのは読書だけで充分です。
大切な人たちは、どうか安全で無事な毎日を。