とらとらでひとりいぐも

TigerBalm's diary   ぼぉっと生きてる第2種兼業主婦の独り言

#39夫婦とは なんと佳いもの 向かい風

快挙

快挙

 みすみさんがあまりに男からみた理想の女性に描かれててちょっと、とは思うけど、まぁ赦せる範囲かな。出会いは結構電撃的だったので、人生も激しくなるのかと思いきや意外と淡々と描かれる年月、壊れかけて、あぁこれで壊れるんだろうなと思いきや意外とふんばる。”カップル”じゃなく”夫婦”ってこうあれよ、ってことなのか。。。
 何が”快挙”なのかも、結構意外なラスト。。。みなさまの人生にも快挙があるよ、という応援にも感じたり。
 福岡出身早稲田卒の作者なのにやたら地元の地名が出てきて、あっという間に読めました。須磨寺とはまたマニアックな。。。と思ったけど、「大本山」だったのね(^.^; たまに近くを通るんだけど行ったことがないです。「夫婦とは…」の三好兵六さんの句碑、いつか見てみたい。阪神大震災が描かれますが、確かに震災離婚、その逆の絆深まり婚、いろいろあったと聞きます。夫婦、なぁ。。。

 で、この作者も割とそっち系(どっち系?)描写が多いんだけど、”ありそうで、ない”と思う村上春樹さんの描くシーンに比べると、より生活実感があるというか、”なさそうで、ありそう”な感じを描く作家さん。あっという間に読めて、悪くないけどちょっと物足りないような読後感でした。けど、どちらかがしんじゃうとか安直に演出せずに、これからも生きていくよ、という余韻がいいのかなとも。