個人的には、異常な犯罪の抑止になるならネットもダークウェブもどんどん捜査してほしいと思うよ。どうせ個人情報なんてダダ漏れてるねんし、自分は後ろ暗いことしてないし、って。だけど、一たびそこの堰が切られればプライバシーも何もなくなってしまう。県の機密情報入りのディスクをおっさんが小遣い稼ぎのためにネットオークションで売っちゃう時代、公共電波の報道番組が堂々とインチキ編集して情報操作する時代に、警察官はみんな必ず高潔な倫理観をもってこれらの情報を利用するのよ、って言われても信用できないもんね。大方みんながちゃんとしてても、ひとりふたりとんでもない奴がいる、それでジ・エンドである。
既になんちゃらカード、ポイントカードを追っかけた情報照会がされてたようだし、スマホアプリは可愛い顔して中でどんな動きしてるかわかったもんじゃない。LINEで何でも喋ってて送ってていいのか、マイナンバーカード推し、キャッシュレス推し、深く考えると怖い、もう赤信号みんなでなんとか状態で使っちゃってる自分*1。
…どういう社会が、あるべき超情報化社会で、どういう捜査手法が適正なんでしょうねぇ。
なんせ、ネット上のやり取りの8割ほどはアメリカ経由しちゃってるってのが、すでにいろいろやられたい放題なわけだし。
近未来警察小説って感じですが、ふわふわしてなくてミステリーとしてしっかり。犯人の病んでいく描写も読ませた。まぁ誉田さんだからそれなりにえぐい描写、やりきれない展開もあるけれど、「ストロベリーナイト」シリーズ同様、リズムよくクスっと笑わせてくれる抜けもある。
語り手がころころ変わるんだけど、こないだの湊さんのと違ってダレない。上手い。
それにしても警察官の不祥事多いのね、なんとかなりませんかね。ただ厳しくするだけではなく、どんなことが許されないのか、どれほど国民に頼られているかちゃんと教えてあげて、本宮さん*2。