- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/12/10
- メディア: 単行本
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途中から「あああ、もうやめてあげて〜」と言いたくなるようにみんなが壊れていく。ここまでじゃなくても、こういうのに似たようなことってあると思うな。壊れていくというより、束の間だけ「ぴったりフィットしたような気に」なってしまって、その分反動もきつい、って感じか。
結局こういうのがいやで、女友達を作りたいと思いながら遠ざかってしまって、さびしいような気楽なような、そんな今の自分かもしれない。距離感が物凄く難しいねんな。難しく考えすぎなのかもしれないけど。
もともと自分とぴったりの人なんておらんし、求めてもいない。小さい子を持つ母達は、時間やお金やいろんな制約があるから、友達づきあいを「したいときだけ好きにする」ことが難しいのかな。受験や育児に対する考え方が少々違おうが、女同士、というか人間同士、で楽しくやれればそれで、って思うんだけど・・・なかなか。雑談も楽しいけど、いつもそればっかりじゃなんかしんどくなっちゃうし、かといって「わたしの主張ぉぉ」みたいなのを、気がねなく言い合える人って・・・なかなか。
ま、私らくらいの母が読むと面白いんじゃないか。ただし、面白コワいけど、結局出口がなかった、なんか報われない話ではある。
だから女は嫌だ、とか主婦は嫌だ、で済まされたら、ほんまに救われない。私も、さぼりまくりの極道兼業主婦だけど、毎日毎日続く面白みのない家事が「恐怖」としか思えなくなったり、これで良かったんだろうか自分の来た道行く道、って思うことがあった、これからもあるんかな。そんな普通のおばちゃんである自分を謙虚に愛しむしかないのかな。結局「そんなやり場のない気持ちを誰かに少しでもわかってもらえれば」救われたんかな(あの事件の犯人も)。けど、どうやったら「わかってもらえた」と自分が思えるのか、それもわからんよ、うーん。
生まれてしまったから、生きなくてはならない。生かしてもらったから、産む母にもなって、産んでしまったから、育てなくてはならない。どうせしぬんだったら全部めんどくさいよ(と私は鬱鬱と考えたりしたが)とか思っちゃぁいけないんだな。