とらとらでひとりいぐも

TigerBalm's diary   ぼぉっと生きてる第2種兼業主婦の独り言

マイライフ クリントンの回想

マイライフ クリントンの回想 MY LIFE by Bill Clinton 上マイライフ クリントンの回想 MY LIFE by Bill Clinton 下
700ページ以上が上下巻。長い。冗長。辛い。
まぁ、よくこんだけあんた書いたねぇ・・・と言いたくなるくらい
(あとがきを読むとこれでも半分くらいに減ったらしい、あんた書きすぎですから)、
子ども時代からずーーっと、延々と続く ヒズライフw
文体もどうしても、英語の訳文の解答みたいでねぇ・・・
だいぶ真ん中へんは読み飛ばしました。


子ども時代はなかなか興味深く読みました。
生まれる前からお父さんが交通事故で亡くなり、
次のお父さんはアルコール依存症と暴力があり(この男と彼の母は2回結婚する)
その次のお父さんはこれまた病死・・・。
日本に居る2代目政治家のおぼっちゃまとは全然ちゃうのね、この人。
細かい記憶力に驚き、母親をはじめとするしっかりした愛情が子どもを育てるのだなぁ、
と改めて実感。


ヒラリーとの出会いもそれなりに興味深く。
とにかくこの人ヒラリーまんせーw
育児介護休業法もヒラリーとチェルシーのお蔭みたいしw
家族を大事にするのはいいことやんね。
彼に呼ばれてスタッフになったものの、家族との時間を大切にしたいと、
途中で辞めていく人が多かったのもアメリカっぽいなぁ、と印象的
(最近は日本でも、妻の介護のために職を辞した市長さんとかいましたが)。


モニカ事件のときは、しばらくソファで寝てたらしい。
喧嘩したらソファ・・・ウチとおんなじやん(*'‐'*)


中東和平に関する記述が、詳しく具体的で面白かった。
ラビンとアラファトとの握手をどう演出しようか、その際
アラファトがキスしようとするのをどうブロックしようか、
馬鹿馬鹿しいようだけどなんども予行演習したとかね。
ああ、そういうもんなんだろうな、と思う。


任期終了間際まで頑張ったのに結局まとまらなかったこと、
そっちがずれこんだせいで、北朝鮮の方もまとめに行けなかったことが、
本人としてはすごく残念だった風に書いてありました。
でも、任期が来たらはいさようなら。
これも、またアメリカ的でええですね。


良い政策を掲げていても、うまく周知されず、
中傷合戦ばかりにスポットがあたってしまう。
大統領も一人間。
TVシリーズの「ホワイトハウス」の世界かな(小林薫が声優してたね)。


彼が現職大統領だったら、911以降のアメリカはまた違っていたのでしょうか。


まあ、自伝だからええように書いてあるんだろうな、とは思ったけど、
それにしても、彼が8年大統領をやってる間、
世界平和どころか、ころころ総理大臣を代えまくってた日本とは、
やっぱり政治の器がちゃうなぁ、とも思いました。


前に「官邸」官邸〈上〉を読んだときも思ったけど(これ、細川内閣の中にいた人の書いた小説、結構面白かったです)
当たり前やけど、国を動かそうとしてる人って、一生懸命大変なことをしてはるなぁ、って思う。
もちろん、金、権力闘争、いろいろあるんだろうけど、やっぱり偉いなぁ、って。
だから、軽々しく批判でけへんと思う。日本にもいい政治家、いっぱい出てきて欲しいな。


てなわけで、疲れたので、次は軽〜く石田衣良でもいっとくかな。