とらとらでひとりいぐも

TigerBalm's diary   ぼぉっと生きてる第2種兼業主婦の独り言

ももたろう

子ども達はTVが好き。消しなさい、と言ってもまたつけてる。
先日何をみてるのかな?と覗くと、桃太郎のミュージカルだ。(教育TVで)
でも、なんだか様子が違うな〜、と思ってると、桃太郎のその後、みたいなことをやってた。
桃二郎ってのが、間違って何かを食べて、角が生えて鬼が島に紛れ込んでしまう。
そこで、鬼達の言い分、彼らの生活を知る。鬼達は、自分達のとーちゃんかーちゃんを
殺した桃太郎を恨んでいるのだ。人間なんて!と思っている。
「鬼はやだ、貧しい、人間になりて〜よ」なんて歌いながら、人を憎んでいる。
単なる野蛮な悪者だと思っていた鬼にも、自分達と同じ普通の暮らしがあることがだんだんとわかってきた桃二郎。そして”すももちゃん”という可愛い鬼と仲良しになる。
ただし、鬼ではないことがバレてしまって、桃二郎は鬼達にやられそうになる。
そこへ、今度は桃三郎がやってきて、「ええい、野蛮な鬼どもなんて皆殺しだ〜」
「だまって宝物を全部出せ〜」と、犬・サル・キジとやって来た。そして、
「こっちには、これがある!」と、鬼達がもっていない武器(ピストル)を持ち出す。
桃二郎は、鬼と人間の板ばさみに悩む。。。
もみ合いの中で流れ弾が、一番平和を望んでいたすももちゃんに当たって、すももは死んじゃう。
そこで初めて両者は、闘いの愚かさ、虚しさに気付く、というのがラストで、
ミュージカルらしく、「みんな仲間なんだよ〜♪」と歌を歌って終わるのである。

劇団四季の「子どもミュージカル」私には、なんだか、まるで今のイラクアメリカの関係を批判しているように見えた。
圧倒的な経済力と強さを持つ側、その側から見たら、単なる野蛮な集団。
でも野蛮に見える集団だって、個々は普通の人間で、同じように感情を持って普通の生活をしようとしている。
理解しようともせずに、異端をただ排除するだけでよいのか?
命の奪い合いは、ただひたすらに恨みを再生産してゆくだけ。争いはなくならない。
このお芝居のテーマソングは「すーももーも もーももー もーものうちー」という
なんだかへんてこな歌だったが、要は、見てくれじゃないよ、みんな仲間なんだよ、
ということだったんだろうな。
平和に感謝。今の生活を当たり前と思わず、感謝しないと、と思った。
自分と違うものを受容れるのは難しい。
相手の立場に立って考えることは、なかなかできない。でも、やらないとね。
というわけで、子供向けのミュージカルなのに、最後は子どもと一緒に、TV前にちんとん*1して見てました。

*1:これ、子どもの座る様子。おっちんとん、とも言う。どうやら方言らしい。