- 作者: ジャン‐クロードカリエール,ダライラマ14世,His Holiness the Dala¨i Lama,HIS HOLINESS THE DALAI LAMA,Jean‐Claude Carri`ere,新谷淳一
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2000/07/01
- メディア: 単行本
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作者(ジャン・・・というフランス人)がダライ・ラマ14世に行った
インタビューの記録を翻訳したもの。
なかなか良かったです。
インタビュー本でありながら、作者の記述部分も多く、それが
読む側の理解を助けてくれます。
私はとくに何を信じているというわけではありません。
正月は神社に行き、法事は仏式でやって、結婚式はチャペルで挙げた
典型的な日本人だけど、
仏教の考え方というのは、やっぱり一番しっくりとなじむ気がします。
自分だと思っているものもつきつめればすべて空である、
と言われると、なぜかほっとします。
特に本書では、心の分析について、執拗に掘り下げようとします。
心でしか心を分析できないという難しさ。
読んでいて、ふと先日読んだ
進化しすぎた脳 中高生と語る「大脳生理学」の最前線のことを思い出しました。
その本でも、結局心はどこにあるんだろう?と考えていました。
仏教と最先端の脳科学、
まったく対極にあるようで、なぜか近いような気がします。
どちらも、考えて考えて、安心を与えてくれる感じ。
地球上の人口増加と貧富格差を憂い続け、
ホテルから出るときは必ず電気を消して出かけるという、
ダライ・ラマの考えに触れられる一冊。
作者も言うように、ダライ・ラマの人柄にあたたかく包まれたような
読後感でした。